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2017年4月27日 (木)

眼科受診

内科の診察は10時頃に終わった。看護師に聞かれた。
「11時から眼科の予約が入っています。このまま待ちますか?」
家まで歩いても10分とかからない距離。
けれど出直すのも面倒だと思いこのまま待つことにした。

待合室の椅子に座りながら、いつだったか新聞の投書蘭に
『どうしてお年寄りは病院に集まるの』
という投稿のあったことを思い出した。
(見た目、元気そうな)お年寄りに批判的な内容だったと記憶している。
年を重ね、手術後の障がいが残る今のボクだったら、こう答えるだろう。
「一律に判断することはできない。それぞれにわけ(事情)があるはずだ。
 なぜここにいるのかそんな事情を<忖度>することも大切だ。」

予定より少し早い10時50分ごろ受け付けに呼ばれた。
看護師に案内されて検査室に入った。

視力検査
・差し替えのできるメガネをかけ片方ずつレンズを変えながら
 ランドルト環(Cのようなマーク)の隙間の向きを答えていく。
・下がるにつれてマークは小さくなっていく。
 次第に「直観」で答えたり「分かりません」と答えることが多くなった。

眼圧検査
・検査機器の台に顎を乗せ額を固定してモニター上の画面を見つめる。
 高速道路(?)の奥に浮かぶ気球を見つめているとシュッと空気が吹き付けられた。
 これでお終い。
・左右の測定が終わったら瞳孔を開く目薬を差して次の検査へ。

眼底撮影
・待合室でしばらく待った後、黒いカーテンのひかれた薄暗い検査室に案内された。
・検査機器の台に顎を乗せ額を固定してモニター上の画面を見つめる。
・モニター上の赤い直線の回転が速度を増し突然ピカッと光った。これで撮影終了。
 左右の撮影が終わって再び待合室へ。検査結果の診断報告を待つ。

診察室に呼ばれるまで、今度は時間がかかった。
8時30分に病院に来て内科検査・診察、眼科検査…と続いている。
検査・診察より待っている時間の方が長く感じる。
「さっき入った患者さんの診察時間は…。」
そんな計算までしながら待ち続けた。
「s-okさん、〇番診察室にお入りください」
アナウンスがあった時12時に近かった。

今日の担当はTi先生。初めて診てもらう先生。
目に光を当てたり潜望鏡のような装置で目の奥を診たりした後、
眼底検査の画像を見ながら説明があった。
・視力は良好、眼底検査も異常なし。
 年齢相応に白内障も出ているが軽度で現時点では治療の必要はない。
左右に振る指先を眼で追う検査もあった。
・眼球の動きが少し遅れる。めまいやふらつきは眼振の影響と思われる。
 腫瘍を手術したとのこと。小脳上部には視神経が通っている。
 腫瘍で神経が圧迫されていたマヒが残っているのかもしれない。

こうした説明を聞いた時、
現在読み進めている本「脳外科医マーシュの告白」(※)を思い出した。
※「脳外科医マーシュの告白」 著者:ヘンリー・マーシュ 訳:栗木さつき 出版:NHK出版
 ボクがKMC(K大学メディカルセンター)で体験したことや執刀医であるO.Drの説明
  ・手術のリスク、しないリスク
 ・手術の方法
 ・経過・予後
 …がより深く理解できて大変興味深い。

以下「脳外科医マーシュの告白」より一部引用…。

リスクの説明
手術をすれば視力は改善するはずですが、残念ながら確約はできませんと、ご夫妻に告げた。手術により視力を失うリスクもありますし、すべては腫瘍が視神経に癒着しているかどうかにかかっているのですが、それは手術を始めるまでわかりません。とはいえ、手術をしなければ奥様が完全に視力を失うことだけは確かです。
第4章「視力を失いかけたメラニーの出産」070pより

<ボクの体験>
診察室に入り、主治医(執刀医)であるO.Drから手術に向けた説明を聞く。
・(大きく成長した腫瘍が視神経を圧迫しているので)手術には失明のリスクがあること。
この説明を受けた妻が質問した。
「(手術した場合)失明の確率は何%ですか?」
Dr.が答えた。
「現在の状態から完全失明まで。0から100%です」

”何もしなければやがて意識がなくなり…”
5/23(月)の説明が頭をよぎった。

小脳失調の進行するまま、運を天にまかせるか、
目が見えなくなっても生き続ける覚悟があるか、
重い気持ちで後者を選択し手術同意書にサインした。
だって生きてさえいれば、
楽しいことにもおもしろいことにも、まだまだいっぱい出会えるかもしれないではないか。
入院記「再(々)手術に向けて」より

手術
患者さんの頭をボルトで手術台に固定し、頭部の左側を剃髪した。ハサミ、ドリル、クリップを駆使し、頭皮を切開し、頭蓋骨に穴を開け、少しずつ脳のなかへと進んでいった。四十分ほどが経過すると、わたしは小さなハサミで髄膜を切りひらき、脳を圧迫している髄膜腫を霧呈させた。
「それほど出血していないし、吸引に向いていそうだ」わたしは金属製の吸引器を手にすると、腫瘍に突き刺した。わずかに昔があがり、腫瘍が小さくなりはじめ、すっかり縮んだかと思うと、脳からじわじわとはがれていった。
第7章「誇り高きシーグレイヴ夫人、手術を受ける」130pより

<ボクの体験>
2.方法
 まず皮膚を切開する。
 それを翻転し、骨に穴を開け、その穴を結ぶように骨を切り取る。
 その後に脳を覆っている硬膜を切開し顕微鏡を用いながら脳と腫瘍
 を分けながら腫瘍を取り除いていく。
 腫瘍を取り除いた後は、硬膜を縫い合わせ、一度外した骨を元に戻し
 皮膚を縫い合わせて手術を終わる。
入院記「3回目の入院(2)・手術前日まで」より

予後
外科医というものは、患者さんが回復し、わたしたちのことをすっかり忘れたとき、ようやく責務をはたすことができる。手術が成功すれば、どの患者さんも最初は心から感謝する。だが、いつまで感謝するようであれば、なにか根本的な不調が治っておらず、患者さんが将来またわたしたちのお世話になるかもしれないとおそれているからだ。患者さんのなかには、まるで医師が怒れる神か予期せぬ運命の使者であるかのよう恭しく敬う人がいる。プレゼントを贈ってくださる人もいるし、カードを送ってくださる人もいる。先生はヒーローですと言う人もいれば、先生は神さまですと言う人までいる。だが、患者さんが自宅に戻り、日常生活を取り戻し、二度とわたしたちのことを必要としなくなるときにこそ、外科医は成功を実感する。もちろん、当初は患者さんも心から謝意を示してくれるが、病気のおそろしさや、世話になった医師のことなど、じきによろこんで忘れていく。そして、どれほど手術が危険であったのか、自分が回復できたのはどれほど幸運であったのかを、しつかりと把握することはない。かたや外科医はといえば、天国にいるような気分を味わうことも、地獄に堕ちたような気分に苦しむこともあるのだ。
第2章「手術器具に不具合があるとき」050pより

ボクも説明を受けて3回もの手術に臨み、回復しつつあることの幸せを感じながら今ここに生きている。
「眼」に関して書けば、手術直後二重に見えていたものが今は焦点が合い一つに見えるようになった。
入院中強く望んでいたように、今は長時間でなければ本を読むこともパソコンの操作もできるようになった。
めまいやふらつきはまだ残るものの、神経のマヒは少しずつ少しずつ改善されてきていると思う。(思いたい!)

脳神経外科の次の診察(MRI)は6月。執刀医ODr.に元気な姿をおみせすること。と同時に客観的に見て、症状の改善がどこまで進んでいるのか楽しみでもあり不安でもある。

参考
<画像をクリックすると拡大します>

脳外科医マーシュの告白
S1

S2

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